
散歩していて、ポンプがあるのは気付いていたが・・・名前だかメーカーだかがタイガーポンプというとは、知らなかった。なんだか勢いがあっていい。気持ちだけでも、「密林の王」。この虎は、森の中でカモフラージュしてくれる模様もなく、コンクリートの森のはざまで、ちょっとした違和感で目を惹く存在だ。それも、鉄の塊でできている。やはり、街中のナヨっとした兄ちゃんとはちがう。腕にぶら下がれば、ぐいっと持ち上げてくれそうな、頼もしい感じがするちょいとマッチョなおやじだ。
虎といえば・・・多摩動物公園の虎舎の狭い空間で見たことがあったのだが、ちょうど子どもの集団と一緒になったのだが、「くさっー」とハンカチで鼻を押さえながら戻ってくる・・・「なにを大げさに・・・今どきの子どもは・・・」などと爺モード全開で虎舎にずんずん入ったのだが、吐くかと思ったことがある。ネコのオシッコでさえかなり臭い。察しはつくだろう。虎も当然マーキングの習慣も同じようにある。当然より強く大きなものが、自分の存在を主張し、縄張りを明確にするためのものなのだから・・・それは量も匂いも半端ではない。それが、檻に囲まれただけの狭い空間に、押し込められているのだから、当たり前のことだ。ほとんど、臭気が目に滲みるレベル。それと同時に、こんなところに押し込められている、大きな雄の虎に同情せずにはいられなかった。
こっちの虎は、桜の下で爺さんが孫の相手をするように、じゃれつく子どもの相手を片手でしながら、ロートルの意地をみせつけるように勢いよく放水していた。